イタリア:旅のスケッチブック

イタリアを旅したり暮らしたりしながら、つれづれに描いたスケッチなど。

カテゴリ:スイス > ルツェルン

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スケッチの整理をするまですっかり忘れていたのですが、ルツェルン滞在中にピラトゥス山を登っていたようでした。はじめてのスイス旅行はこの町(の友人宅)を起点に、ほぼ日帰りでいくつかの都市を回ったのですが、そのせいか意外にルツェルンの印象が薄くなっていました。

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世界中の人がイメージする「スイス」そのもの、みたいな風景です。
以前スイスを旅行した親戚が帰国後に「チョコレートの包み紙の風景そのままで感動した」と言っていました…

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山の名前の由来は新約聖書に出てくるエルサレムのローマ総督ピラト(ピラトゥス)だそうで、中世にはこの山にピラトの亡霊が宿っているとして登山が禁じられていたそうです。

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なかなかの急斜面を、車体ごと斜め(平行四辺形?)になった登山電車でとことこと登っていった…はずです(あやふや)。
すくなくともロープウェイは使った記憶がありません。
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なかなかの絶景なのですが、こんな景色がそこかしこにあるのがスイス、という印象でした。

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こんなスケッチもあります:

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ルツェルンにはカペル橋の他にも、いくつか古い橋がかかっていました。

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写真に映っているカペル橋の石造りの塔はその昔は拷問部屋に使われていたそうです(汗)。
スイスの中で他の都市と戦ったり、隣国(オーストリア帝国あたりでしょうか?)と戦ったり、スイスもイタリアの都市国家的に街ごとの自治というか、勢力分布がはっきりしていた時代が長かったようですね。永世中立を自力で守るためか、今も昔もスイスは意外に武張ったところがあります。

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街からはピラトゥスとリギという二つの高い山が望めます。
夏に訪れたので山々は黒くそびえ立っていたのですが、夜の内に雨が降った朝、橋の辺りを散歩しながら山を見上げるとてっぺんが白く雪をかぶっているのに気づき「スイスの山って高いんだ」と納得した記憶があります。

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こんなスケッチもあります:

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フィレンツェでは三ヶ月間イタリア語の学校に通い続けたわけですが、同じクラスでイタリア語を学んだ学生同士がイタリアでの最初の友人達でした。
そのほとんどはスイスの人たちで、よく考えてみればイタリア語の学校にイタリア人は(先生以外)いないこと、片言のイタリア語でいちばん通じ合えるのは外国人同士というあたりまえの真理に気づかされます。
友人たちがスイス人に偏ったのは学校の本部がスイスにある学校のフィレンツェ校に通ったせいでした。
「一時帰国するなら、その前にスイスにも遊びにおいでよ、電車で半日だよ」と誘ってくれた友人がいて、好意に甘えて彼の地元のルツェルンという街へ電車にのって出かけました。
電車にのったまま外国に行ける、ということが新鮮だったころの思い出です。

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イタリアも大きな国ではありませんが南北に長いので移動には時間が必要ですが(イタリア国鉄の大ざっぱさのせいもあります)、スイスは一日あれば鉄道で国内のどこへでも移動できます。
スイス国鉄はドイツ系の国民性を反映しているのか正確無比で、おまけにとてもフレンドリーです(誘ってくれた友人は国鉄マンでした)。
イタリアに留学するまでは、スイスに特別な興味も関心もなかったのですがこうして色々な国が身近になるというのは楽しい経験です。

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山と川のほとりの端正な、といっても決して小さくはないルツェルンには古い木造の橋がかかってます。フィレンツェのポンテベッキオとは趣が違いますが、こちらも14世紀の古橋とのこと。
残念なことに火災で木造部分が消失してしまったそうですが,無事再建されたと聞いています。
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その後も何度かスイスには気軽に足を運びましたが、スイスの友人達は元気にしているでしょうか…

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こんなスケッチもあります:

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