これもうっかりどこでスケッチしたのか、メモをとらなかったのでローマの町のどこか、という風景です。
古代のアーチがそのまま後代の建物にとりこまれている風景は、ローマではありふれたものといえそうです。
もっとも、大理石で仕上げられている様子や大きさを考えると、もしかするとローマの将軍が凱旋したときの「凱旋門」の名残かもしれません。
「凱旋門」といえばパリ、という印象ですが、もともとは古代ローマの皇帝や将軍が外地で勝利を収めてローマに戻ったときの記念に作られたものをナポレオンが真似をしたということのようです。
ヨーロッパの権力者達にとって、ローマ帝国は常に最高権力の象徴だったのでしょう。
パリのものより小ぶりですが、ローマにはあちこちにいろいろな凱旋門がのこっています。
ちなみに、ローマ人はコンパスで半円を描いたようなアーチが大好きで、この形を「ローマ式アーチ」と呼ぶそうです。
これに対して「ゴシックアーチ」といわれる後代のアーチは頂点の部分がすこし尖っています。
…蛇足ですが、ローマ人のお手本だったギリシアでは大きな建築にアーチは用いられていないようですね。
そもそも建築にアーチがとりいれられることの少なかった日本に育ったせいでしょうか、アーチをくぐってローマの町を散策すること自体に、ちょっとした感動を覚えたものでした…。
こんなスケッチもあります:
(c)labobabbo - イラスト素材 PIXTA -
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